「朝起きたら、涙が出ていた。」
——そんな経験、ありますか?
何かがあったわけじゃない。
仕事で怒られたわけでも、誰かに傷つけられたわけでもない。
ただ、目が覚めた瞬間に、スッと涙が流れた。
その理由が、自分でもわからなかった。
でも、今なら思うんです。
それが「心の限界サイン」だったんだって。
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■「もう無理だ」が言えなかったあの頃の自分へ
僕は運送のブラック企業で14年働きました。
月に2回しか家に帰れない生活。
飯も風呂も睡眠も、効率優先。
「体力こそ仕事力」って言い聞かせて、休まず働いた。
でも、ある日突然、限界が来ました。
風呂で泣いた。
コンビニで泣いた。
理由もわからず、電車の中で泣いた。
今思えば、“泣く”ことでしか、心が自分の異常を教えてくれてなかった。
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■「まだ大丈夫」って言葉に、一番気をつけてほしい
限界が近い人ほど、「まだいける」って思うんです。
というか、「まだいける」って思わないと、立ってられない。
だからこそ、その言葉が出た時点で、ほんとはもう危険信号なんです。
「あと一週間だけ頑張れば」
「次の給料日まで我慢しよう」
「上司の機嫌さえ良くなれば」
——全部、限界ギリギリの自分を言いくるめる呪文だった。
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■壊れるまで気づけなかった理由
人間って、意外とタフです。
寝不足でも、精神的にしんどくても、数日は“ごまかして”動けちゃう。
でも、それって【感じる力】を切ってるだけなんですよね。
・無理してるのに、気づかない
・しんどいのに、言葉にできない
・誰にも相談できない
感情のセンサーを切って働き続けた結果、「突然折れる」んです。
そして折れたあとは、何もできなくなる。
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■「休む」ってどうすること?
壊れてから初めて、「じゃあどうやって回復すればいいの?」って考えました。
最初は「寝ればいい」「好きなことをすればいい」って思ってた。
でも、それだけじゃ、心は戻らなかった。
本当に必要だったのは、**“自分を責めない時間”**でした。
「またサボってる」
「他の人はもっと頑張ってるのに」
「社会から落ちたような気がする」
——そうやって、自分を一番傷つけてたのは、**他でもない“自分の声”**だった。
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■“壊れたことがある人”だけが出せる優しさがある
そんな経験をしたからこそ言えることがあります。
壊れたことのある人って、
「他人の痛みに敏感で、他人の努力にも気づける」んです。
しんどさの裏側にある頑張り。
笑顔の下にある無理。
冗談めかして話す本音。
全部、ちゃんとわかるようになる。
それって、すごく尊い感覚だと思うんです。
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■だからこの場所を作りました
このブログ「さよならブラック」は、
ただ“会社辞めました”とか“転職成功しました”っていう話じゃありません。
**「どう壊れて、どう回復して、どう今を生きているか」**を、
リアルに、時には泥くさく、時にはふざけながら伝える場所です。
・朝起きられなかった日
・泣いてしまった帰り道
・何もできなかった時間
全部、誰かにとっての“回復のヒント”になると信じてます。
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■今、しんどいあなたへ
もし今、朝が怖かったら。
会社のLINEが鳴るたび、心臓がギュッと縮こまるなら。
それはあなたが「弱いから」じゃない。
まだ“感じられてる”からこそ、そうなってるんです。
感じられてるうちは、大丈夫。
ちゃんと、戻ってこれます。
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■最後にひとこと
「泣いてもいい」って、
あのとき誰かに言ってほしかった。
だから今は、俺が言う側にまわる。
泣いたってええ。止まってもええ。
人生に“しおり”挟んでもええんやで。
また次のページで会いましょう。
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ゴリラ兄貴
さよならブラック編集部より


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